本格焼酎とは

本格焼酎の飲み方

本格焼酎
はてなネコ
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本格焼酎ってどうしたらおいしく飲めるのかニャ?
自分のライフスタイルに合わせて好きな方法で飲むのがいちばんです

本格焼酎のおいしい飲み方について、私見も交えてご紹介します。
本格焼酎は、ストレート・オンザロックス・水割り・お湯割りなど、そのままでも、冷やしても温めても、さまざまな楽しみかたができる世界でも稀有なお酒です。ぜひ、ご自身のスタイルでお楽しみください。

本格焼酎

 

水について

水割りにしても、お湯割りにしても、意外と注目されていないのが「水」です。本格焼酎は、日本酒などとはちがって、水で割ってもあまり水っぽくなるということがありません。とくに、よい焼酎は少々多めに割っても、しっかりと風味・香りを保っています。

ただし、水の質には大きく影響されます。本格焼酎は、香りもうまさのおおきな要素ですので、水にカルキ臭や泥臭がついていてはだいなしになってしまいます。

また、ミネラルウォーターも、あまり硬度が高いもの(ミネラル分を豊富に含むもの、特にヨーロッパ系)は、合わないように思います。

本格焼酎

 

ストレート・オンザロックス

オンザロックスオンザロックス

宮崎ではアルコール度数20度の本格焼酎がよく飲まれます。もともとストレートで飲む習慣があったので、より飲みやすい20度が定着したのではないかと思われます(旧酒税法では25度と決められていましたので、20度のものは法改正により追認したかたちです)。

20度でも25度でも、お酒に強い方はストレートで飲まれることも多 い かと思います。しかし、14~5度の日本酒などよりは高い度数ですので、毎日大量に飲みつづけることは、けっして身体によいことではありません。

これとは別に、原酒などのアルコール度数の高い本格焼酎を、生(き)の まま飲むことを好まれる方もいらっしゃるかと思います。特に、初留取り (ハナタレ、ハツダレ)の焼酎(40~44度)は、冷凍庫(冷蔵庫ではありません)でキリキリに冷やして飲むとおいしいとされます。

ストレートで飲むことは、焼酎本来の持ち味を楽しむためにはよい方法ですが、くれぐれも健康にはご注意を。

これに対して、オンザロックス(ロック)は、ストレートに近い楽しみ方ができると思います。また、ストレートよりはノドや胃への負担は少ないでしょう。

ロックは、氷から解け出す水によって、味の変化を楽しむこともできます。あまり水の割合が高くなるのを避けるためには、焼酎も冷蔵庫で冷やしておくのがよいでしょう。

 

お燗

黒じょか黒じょか

他所から宮崎に来られた方が、宴会のお燗に焼酎が入っていて驚いたという話をよく聞きます。焼酎王国宮崎ならではのことです。

鹿児島では、「ちょか」(特に黒い色をした「黒じょか」が主流です)と呼ばれる酒器に、焼酎を入れて暖める伝統的な飲み方があります。中に入れる焼酎は、そのままでも、割り水してもお好みで。人肌ほどに暖めるのが最高のようです。

本格焼酎

 

水割り(前割りについても)

水割り水割り

水割り、お湯割りについては、使用する水に大きく左右されることがあります。前記の「水について」を参照ください。

次に、焼酎と水との割合について。飲んでいちばんおいしく感じられるアルコール度数は、14~15度といわれます。これは日本酒やワインのアルコール度数です。

よく言われる6:4(焼酎6に対して水4の割合)は、25度の焼酎に適しています。20度の焼酎では、7:3くらいがよいでしょう。36~40度くらいの、アルコール度数が高い場合は5:5から4:6程度がよいと思います。

もっとも、これも前で述べたように、本格焼酎は少々多めの水で割っても風味が失われるということはありません。あまりお酒に強くない方は、自分の好みの割合で水割りされても十分おいしくいただけます。

最後に、水割りの作り方です。水を先にいれるか焼酎を先に入れるかという議論はあまり意味がないように思えます。どちらが先でも、軽くステア(スプーンなどでかき混ぜること)すればよいことですから。本格焼酎は、少々かき混ぜたからといって、味がおちるようなヤワなお酒ではありません。

それよりも、水割りは、作ってから一日以上寝かすことをおすすめします。これを「前割り」といいます。たぶん、アルコールと水との化学的結合に変化が起きるというようなことだと思いますが、むずかしいことはわかりません。好みの割合で水割りを作ってペットボトルなどの容器に入れ、一晩以上冷蔵庫に入れておくと、焼酎が格段においしくなります。どうぞおためしください。

 

お湯割り

お湯割りお湯割り

お湯割りにするときのお湯の割合も、水割り同様に、6:4、7:3などで作ります。

お湯割りを作るときには、お湯を先に器に入れておいてから焼酎を注ぐのがよいとよく言われます、しかし、これも、どちらが先でも軽くステアすればよいので、あまりこだわることはないと思います。

むしろ、お湯割りをその場でつくる場合の温度調節の難しさなどから言えば、あらかじめ好みの割合で水割りを作り置いてから温めるという方法が、温度調節のしやすさ、水と焼酎との馴染み具合から、よいように思います。

温めすぎなければ、電子レンジでもかまいません。そのほか、酒器を使った方法では、「お燗」のときにご紹介した「黒じょか」で、火で温める方法や、カンピン、「タンポ」と呼ばれる金属製のカップ(屋台でよく見ましたね)などで湯煎する方法などがあります。いずれも、お好みの温度でどうぞ。

本格焼酎

 

その他の飲み方

本格焼酎は、甲類焼酎(連続式蒸留焼酎)とは異なり、香りも風味のひとつですので、一般には香りのあるもので割ることはありません。しかし、お酒に弱い方や本格焼酎の香りを好まれない方は、ウーロン茶やジュースで割ることも、もちろんかまいません。

ちかごろはやりのタンサン割りもいいですね。タンサンはできれば味やにおいのないものを。

要は、飲まれる方のスタイルに合わせて、それぞれの飲み方で召し上げるのがいちばんです。

ただし、アルコール度数が高いものを継続して飲むことは、やはりノドや胃に負担が大きく、また割って飲まれる方も、毎日欠かさず飲むことは、アルコールへの依存度を高めて行くことになります。

週に1~2日は休肝日を設けて、健康に注意しながら、よりよい焼酎ライフをお楽しみください。

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